Twilio サービス開発するなら必ず知っておきたいサブアカウント
こんにちは、本間です。
今回は Twilio のサブアカウントについてお話しします。
始めに告知
2016年4月には以下のイベントがあります。もし興味あればぜひ!
4月21日(木) 19:00~21:00 第2回 サポートUX勉強会 有名サービスのサポート事例に学ぼう!ザッポス、アップル、アメリカン・エキスプレスに学ぶ理想のサポート
04月27日(水)19:00 - 22:00 【Twilio-UG 東京】お待たせしました!Twilio Videoのハンズオンを開催します(キャンセル待ち)
サブアカウントを使いたくなる時
まずサブアカウントがない状態で Twilio サービスを作るとどうなるかをご説明します。Twilio はすごい!と感動し、それをカスタマー向けに提供するサービスを作ろうとしているとします。そうすると、メインアカウントのみでたくさんの電話番号を購入したりすると思います。
メインアカウントのみの運用で実際にサービスをローンチすると以下のような問題に遭遇するでしょう。
- 顧客ごとの Twilio の利用料金がわからない
- 顧客ごとの電話の使用状況がわからない
- 顧客ごとの通話ログが把握できない
- ある顧客が他の顧客の情報にアクセスできてしまうリスクがある
- 顧客が退会した場合は関連する電話番号や録音を全て削除したい
特に一つ目は重要です。サービスの作りで、Twilio の電話料をビジネスでどのように反映するかはかなりよく考えないと後で痛い目を見ます。
どんなサービスを作るにせよ、ユーザーごとに Twilio アカウントをサブアカウントとして分けておけば、どんな料金体系でも対応できます。 また、サブアカウント単位で休眠や削除などをすれば、電話番号や録音データは一気に削除することが可能です。
サブアカウントの利用方法
Twilio でサブアカウントを扱うためには、 REST API の利用がマストとなります。
詳細は Twilio ドキュメントのサブアカウント をご参照ください。
サブアカウントを REST API で作ったら、AccountSid と AuthToken が取得できますので、それを利用している企業ごとにデータベースに保存しましょう。
以降、Twilio クライアントSDK を利用する際、その AccountSid と AuthToken をメインアカウントの代わりに利用するだけでOKです!とてもシンプルで使いやすいですね。他にコードを変えなければならないところはありません!
Twilio 管理画面の右上のメニューより、サブアカウントを選択すると、以下のような画面があります。ここで作成したサブアカウントとしてTwilioの管理画面に映ることができます。SIDで検索もできますので、便利ですね。
サブアカウントでの Twilio の管理画面は基本全てメインアカウントの画面と同じです。唯一、課金のところだけはメインアカウントだけでしか表示することができません。サブアカウントごとの電話利用料や、電話番号、ログの取得など通常のTwilio管理画面と全く同じ操作で利用することができます。
さらに、Twilio REST API で Call 単位で通話を一括で取得することで、今月の電話利用料や通話数などを取得できます! サブアカウントの素晴らしさが伝わったでしょうか?
サブアカウントのその他留意点
さて、いくつかサブアカウント運営において、注意点をシェアします。
- メインアカウントで購入した電話番号を、サブアカウントに移すことが可能です(素晴らしい)。
- サブアカウントはデフォルトでは1000個までだそうです。それ以上の場合は連絡する必要があります。
- サブアカウントでの通話履歴や電話料金をリセットするには、サブアカウントをもう一つ移し電話番号を移すことで対応ができますが、電話番号以外のすべてのTwilioで保存されたデータが消えることに注意してください
- サブアカウントを作成するごとに Twilio のその他リソースを REST API で全て作成する必要があります。
終わりに
サブアカウントって、とても便利なのに、それなりに Twilio サービスを運用しだして初めて、「こんなのあったのか〜今更変更するのはきついな」と思うランキング No.1 の機能だと思います。
ただ、実際はサブアカウントを作るっていうだけの処理が変わるだけです。あとは 呼び出しのトークンの値が変わるだけですので、意外と簡単にサブアカウント体制を作ることができます。
サブアカウントでサービス利用すると、柔軟に Twilio サービスを運営することができます。ぜひお見知りおきを。