ブログ

2016.09.29

自己資本経営のスタートアップ?セルフリーが自己資本経営を続ける理由

セルフリーは、2015年7月に企業の電話サポート業務を効率化するのに役立つ、クラウド電話システム「CallConnect」をリリースしました。 月日が経つのは早いもので、リリースからもう1年が経ちました。

セルフリー自体は創業から2年が経ち、これまでベンチャーキャピタル(VC)からの投資など外部資本を入れずに会社運営を続けています。
これは、私を含めたセルフリーメンバー3名の中の共通意識(方針)に、「外部資本を入れない」というものがあるためです。また、会社形態は“株式会社”に比べて利益配分や権限設定の自由度が高い“合同会社”という形態を選択しています。

今回は、そんなセルフリーの方針のひとつである「外部資本を入れない」ということについて触れ、セルフリーという会社の考え方について紹介していきたいと思います。

スタートアップとベンチャーキャピタルについて

まず、タイトルにある“スタートアップ”という言葉の定義について整理していきます。

国内では“ベンチャー企業”と大きな区別なく使われる場合もありますが、ある定義によると、スタートアップとは、“新しいビジネスモデルを開発し、ごく短期間のうちに急激な成長とエクジットを狙うことで一獲千金を狙う人々の一時的な集合体”のことを指すようです。
スタートアップはエクジットを狙うということですので、上場やM&Aなど株主が株式を売却する機会を作るということになります。

また、スタートアップは短期間での急激な成長を実現するひとつの手段としてVCから出資を受ける場合も多く、お金を調達する代わりに株式をVCに渡します。そして、VCは投資先のスタートアップが無事にエクジットすることができれば、株を売却し、利益を得ることになります。

最近ではスタートアップの大型資金調達に関するニュースもよく見聞きするようになり、スタートアップは資金調達するのが一般的だという雰囲気をひしひしと感じています。

なぜセルフリーは自己資本経営を続けるのか?

そんな雰囲気を感じながら、セルフリーは自己資本経営を続けています。

それはなぜでしょうか?

この質問に答えるには、そもそも私たちが「なぜ会社をやっているのか?」という所に立ち返る必要があります。

私たちは、自分たちが決めた道を、自分たちのペースで進み、顧客との繋がりや顧客の成功を共に喜びながら、ビジネスをやっていきたいと考えています。 そして、メンバーや顧客と長期的で良好な関係を構築し、より良い人生を追求していきたいのです。

自己資本で経営を続ける理由は、これらを実現するためには自己資本経営を続けることが最良の選択だと私たちが信じているからに他なりません。
そして、究極的にはVCと私たちの優先順位や方向性が違うことも、外部資本を入れずに自己資本で経営を続けている理由です。

起業家ごとに起業した理由は違い、それぞれの会社が大切にしている価値観も違います。 そのため、どれが優れていて劣っているという話ではなく、それぞれの理想を叶えるためにどういった選択をするかというだけの話だといえます。

私たちは、自己資本で経営を続ける限り、株主の満足を追求する必要はなく、極端に言えば“セルフリーで働くメンバー”と“サービスを利用してくださる顧客”の満足を追求していけばいいと考えています。
そして、すぐに売り上げには繋がらなかったとしても、自分たちの信念に忠実に、サービス開発だけに集中することもできます。

これは、スケールや収益性といった言葉によって誰かにペースを決められる場面や株主の満足のために売り上げを追い求めなくてはいけなくなる場面を極力避けているという私たちの選択であり、私たちの思想、好みの話だといえます。

個人的には身銭を切り続けることでしか生まれない覚悟はあると思っていますし、そこで生まれた覚悟はどんな覚悟よりも強く、事業の成長を加速させる原動力になってくれると信じています。

自己資本で経営を続けるスタートアップ?

「スタートアップは資金調達するものだ!」という考え方の人にとっては、「自己資本で経営を続けるスタートアップ??」といった感じに映るのではないでしょうか。

確かに最初に記載したスタートアップの定義からすれば、セルフリーはこれまで一度たりともスタートアップではなかったのかもしれません。(スタートアップという言葉自体に強いこだわりがあるわけではありませんので、そうでなくても良いのですが。)
実際に、“成長する”ことを志向している点を除けば、エクジットを狙うこともなければ、それに向けた計画もありません。

しかし、Y CombinatorのPaul Grahamはこうも言っています。

“スタートアップとは急速に成長するよう設計された企業である。新しく創業されたこと自体は、その会社をスタートアップたらしめない。テクノロジーに関する企業であることも、ベンチャー投資を受けることも、Exitをすることも必要条件ではない。唯一の本質的なことは成長である。”と。

この言葉を借りるなら、「自己資本で経営を続けるスタートアップ」がいたとしても何ら不思議ではありません。

おわりに

今回は、自己資本で経営を続ける理由について書きました。また、「スタートアップは資金調達するものだ!」的な雰囲気や資金調達自体が成功のように扱われていることに大きな違和感を感じたため、“スタートアップ”についても触れました。

仮に、Y CombinatorのPaul Grahamが言うように、「成長こそスタートアップの本質」だとするならば、私たちはこれからも自己資本経営のスタートアップとして、「なぜビジネスをやるのか?」などの「なぜ?」を大切に、成長し続けていきたいと思います。そして、こうしたスタートアップの歩み方もあるということを今後もセルフリーを通して体現していければと思います。

これからも「革新によって人々の生活をより良くする」を企業理念に、私たちは全力で事業を推進していきます。