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2019.07.02

今日、起業してちょうど5年が経ちました。

「Less is more. (より少ないことはより豊かなことである)」

付け加えたり、飾り立てたりするよりも、余分なものを削ぎ落とすことが大切だと説いたのは、近代建築の巨匠 ミース・ファン・デル・ローエです。

24歳の時にセルフリーを立ち上げ、5年が経った今、 この「Less is more」という彼の言葉がこれまでのセルフリーの在り方を端的に表しているように感じています。
製品開発や組織体制など様々な意思決定の場面で、安易に“より多機能により大きく”ということを志向するのではなく、“よりシンプルにより小さく”ということを志向してきました。

そうやって自分たちの信念に従って経営を続けてきて、今日こうして5年の節目を迎えられたことをとても嬉しく思います。そして、これまで私たちに関わってくださった皆様には感謝しかありません。いつもありがとうございます。

今日は、近況報告も兼ねて、この1年の取り組みや考えたことについて書いていきたいと思います。

ブラウザ電話システム「CallConnect」について

コールコネクトも今月でリリースから4年が経ちます。有料導入企業は350社を超え、カスタマーサポートやインサイドセールスの場面で幅広く使われています。
相変わらず少人数で運営していますが、先月末時点の売上は前年比150%となり、着実に成長してくることができました。

この1年は、ユーザーさんとの関わりを深める活動や、セルフサーブと呼ばれる営業手法を上手く機能させることに注力してきました。

・ユーザーミートアップを開催

「活用事例やサポートノウハウを共有できる場を作りたい」という想いから、2018年11月に3回目となるユーザーミートアップを開催しました。
たんにツールを提供して終わりではなく、業務改善に役立つノウハウなどを届けることで、ユーザー企業の成長に貢献することを目指しています。

CallConnect ユーザーミートアップ vol.3 を開催しました。

2019年の秋頃には4回目のユーザーミートアップを開催し、ユーザーさんと長期的で良好な関係を築いていきたいと思います。

・エバンジェリストを選出

コールコネクトの魅力を伝播し、事業の成長に大きく貢献いただいた 株式会社TANREN 佐藤勝彦 様と、株式会社アペルザ 武末健二朗 様の2名をエバンジェリストとして選出しました。
少人数でサービス運営している私たちにとって、現ユーザーの方々がエバンジェリストとしてサービスの魅力を広げてくれるのは非常にありがたいことです。

CallConnect 公認エバンジェリストを選出しました。

今回、公認エバンジェリストというポジションを設けたので、今後ますますお二人の活動を支援し、一緒にコールコネクトを成長させていきます。

・セルフサーブ型のセールスを強化

私たちはコールコネクトを“セルフサーブ”と呼ばれる営業手法で展開しています。
※セルフサーブ•••顧客自身が製品を理解し試用、導入する。

コールコネクトの場合、月額単価の関係もあり、各社に訪問するようなハイタッチなセールスは実施できない背景があります。そのため、お客様自身に製品を試してもらい、すぐに導入できるようなフローを設計する必要があります。
そこで、とにかく「製品とユーザーの摩擦を減らすこと」が第一だと考え、これまで以下のような点を意識して改善してきました。

  • 申し込みフォームの入力項目を減らす
  • コア体験をトライアル後すぐに体験できるようにする
  • 料金体系を明示し、料金シミュレーションや見積もりダウンロードをWeb上で可能にする

このような取り組みによってセルフサーブが機能する土台を作ることができ、「契約前に商談を挟まずに受注した会社の比率が月平均96%」となりました。

セールスに関してはセルフサーブで人手をかけずに行っていますが、カスタマーサポートやカスタマーサクセスに関しては引き続きウェビナーを開催するなどして、積極的に取り組んでいきます。

ライブ配信システム「wellcast」について

企業と顧客が場所に関係なく、より深く繋がれる機会を創出したいと思い、ウェルキャストをリリースしました。そんなウェルキャストもリリースから1年が経ち、有料導入企業も獲得することができました。

ウェルキャストは、ウェビナー(オンラインセミナー)の開催に最適な配信システムで、自分たちでもウェビナー開催時に利用しています。実際にコールコネクトのユーザーさん向けにウェビナーページも開設し、定期的に配信しています。
最近では、HubSpot CRM に加え、Salesforce や kintone、Intercomとの連携機能をリリースしました。ウェビナーの参加者情報を連携サービス側に自動追加することができるので、その後のマーケティング活動をスムーズに行うことが可能です。

今後も地道な改善を続け、企業におけるライブ配信やウェビナーの開催を一般的にしていきたいと思います。

この1年を振り返って

5期目の様々な取り組みや変化を通して考えたことについてまとめます。

“属人化 vs 標準化”

一般的に属人化は悪だと決めつけられていますが、本当にそうなのでしょうか?
誰もが同じ情報を把握できるようにしたり、誰もが同じ結果を出せるような状態を作るために、属人性は排除されていきます。 もちろん、業務の手順が明確で、誰がやっても品質が変わらない業務は標準化するべきです。情報もオープンにしておく必要があります。

しかし、プロダクト開発の現場などにおいては、標準化されたプロセスに従えば、誰でも素晴らしいプロダクトが作れるというわけではありません。むしろ、メンバーの個性や専門性が強みとなって一点物のプロダクトが生み出されます。

属人化によって創造性や個性が発揮された方がいいのか、それとも標準化によって一定の品質や業務プロセスを確立した方がいいのか、それぞれを分けて考えることが重要だと思います。属人化と標準化を上手く使い分け、自社の強みを最大限に生かしていきます。

“始めることよりも、続けることを大切にする”

会社を立ち上げたり、サービスをリリースしたり、 新しいことを始めるためには、決意や勇気が必要です。私自身セルフリーを立ち上げる前は、ワクワクする一方で、事業を始めることの大変さを痛感していました。

しかし、5年が経った今となって思うのは、始めることよりも続けることの方が大変だということです。一度始めたことを続けるためには、変わることのない情熱や努力が必要です。 三日坊主で終わってしまったなんてことはよくあるわけで、始めることを過大評価せず、続けることを何より大切にしていきたいと思います。

始めた頃の情熱を失わず、より良いサービスを提供し続けていきます。

“一つのオフィスに依存しない”

セルフリーでは今年に入り、これまでの熱海拠点に代わって、長野県諏訪市にサテライトオフィスを開設しました。

長野県諏訪市にサテライトオフィスを開設しました。

また、私たちは日頃から各自の自宅などでリモートワークを実践しています。このような働き方が当たり前になっているおかげで、仮に災害などで東京オフィスが使えなくなったとしても、いつも通りに働くことができます。

しかし、一つのオフィスに依存している場合は、災害などによってそのオフィスに行けなくなってしまえば、そこで事業がストップしてしまいます。
自然災害の多い日本ということを踏まえ、どこでも働ける体制を整備することが大事だと考えています。

今月22日から「テレワーク・デイズ」という取り組みが全国で始まりますが、私たちも応援団体として登録し、場所に縛られない働き方を支援しています。

おわりに

少人数で大きな成果を出すという考えを大切に、自己資金で経営を続け、あっという間に5年が経ちました。 立ち上げまもない頃に、当時私が住んでいた西荻窪のアパートにみんなで集まって開発をしていたのが、つい最近のことのように感じます。

サービスが収益化するのが先か、会社の資金が尽きるのが先かという状況で、それぞれが身銭を切ってなんとか持ちこたえ、リリースから1年半後にやっとサービスの収益から給料が出るようになりました。

共同創業者の本間や畠も、それぞれで悩みや葛藤、大変なこともあったかと思いますが、それでもこうして3人で5年という区切りを迎えられたことを本当に嬉しく思います。

私たちは、6期目も「愛される企業を増やす」を企業理念に、プロダクトの細部にまでこだわって改善を続け、より良いサービスを提供していきます。

引き続きご指導ご鞭撻のほどよろしくお願いいたします。

2019年7月2日
selfree LLC
代表 小俣隼人