Article

ブログ

2015/05/26

デザイナーがハッカソンに出るべき4つの理由

20210329170418

こんにちは、デザイナーの畠です。現在の会社に入る前はmove-xというデザイン事務所で6年ほどデザインやディレクションを担当していました。

そもそも私が何故長年いた会社を退職し、現在の会社にいるかというと、最も大きな理由の1つにハッカソンというイベントに出たことがきっかけでした。

ハッカソンとは去年、一昨年頃から東京を中心に日本各地で開催されている、”ハック”と”マラソン”をかけた混成語で、平日は会社などでエンジニア、デザイナー、営業、企画として働いているような人が週末や平日の夜に集まり、短期間(2日間とか)でプロダクトを作るというイベントです。

そこで得た経験が自分自身の仕事への意識を変え、起業という方向へ向かっていく形になりました。

ハッカソンに出たことがないデザイナー向けに、何故ハッカソンに出るべきかを以下にまとめてみました。



その1

エンジニア(論理的思考の持ち主)との出会い

これは会社の組織体制にもよりますが、デザイナーを内部にもつ企業でも、デザインはデザインチーム、エンジニアはエンジニアチームという部署で分かれている会社が多いように思います。もちろん社内で交流がないわけではないのですが、ハッカソンではエンジニアに対してデザイナー参加者が少ないことが多いため、1(デザイナー)対1もしくは1対複数エンジニア(プラス企画の人など)といったチーム編成になり、ハッカソン中、エンジニアととても密に話しながらプロダクトを制作することになります。



そこでエンジニアと肩を並べた時に、デザイナーが1つのロゴに時間をかけて作っている間に、如何に効率的にツールを駆使し、プロダクトを作っていくのかを肌で感じることができます。おそらく1日、2日でプロダクトを作るとなると、普段の仕事ペースでは、確実に時間が足りません。有効に時間を使うために、ツールを使ったり、いらないものをそぎ落としたり、何に時間をかけるか、全体の中での優先順位を考え、行動するのに、超論理的に物事を考えるエンジニアと一緒に作業することが良い刺激になります。



その2

ビジネスに対しての意識

デザイナーの普段の仕事では、作りたいものがクライアント側にあり、それを制作するということが多いかもしれません。もちろんただ作るだけではなく、こうした方が良いとかといった提案、上流工程から関われる場合はコンセプトの立案をするようなこともあるかもしれません。でも、何もないところからこれをつくろうといったことは受託する仕事の中にはほとんどありません。ハッカソンでは、2日程度で何を作りたいか、作りきれそうか、何のためにつくるか、売れるか?といったことから考えることになります。土日でのハッカソンの場合は日曜の午後にはプロダクトをデモし、プレゼンする機会があります。そこでは有名企業の社長や役員、投資会社などが審査員になり、当然デザインだけで勝つことはありえません。ビジネスのアイデア、実現性、マーケットに通用するか、といったことまで見られます。この短期間でビジネスまで徹底的に考えるということは普段の制作の中で得難い経験になります。



その3

つながり

ハッカソンに出てくる人は多くは何か新しいものを作りたい、社会をもっと良くしたい、といった今の会社の範囲に収まらないようなことをしたい良い意味で野心をもったような人がけっこういます。そしてそういった何かをしたいという積極的な人に囲まれながら濃い時間を過ごしているうちに、自分自身の仕事に対する姿勢や考えを客観的に見つめなおす良いきっかけを与えてくれます。そこで一緒になったチームの人とはハッカソンが終わった後も交流があり、飲みに行ったり、情報交換をしたり、得難いつながりになることがあります。もしくはそこで一緒に商品開発をすることになったり、起業をするパターンもあります。

その4

商品

これは声を大にしていうことではないのですが、ハッカソンにはスポンサーが複数つくことがあり、お菓子食べ放題だったり、ドローンやオキュラスリフトといった最新ガジェットや賞金が出ることもあります。海外のハッカソンでは1,000万円や1億円が賞金としてでることもあると聞きます。主催者やスポンサーの本気度も見て取れます。
私が参加したグリーンハッカソンというイベントではi phone6 plusと10万円、有機野菜、電通の並河さんの書籍が優勝賞品となっていました。

以上のような4つの理由から、デザイナーも是非顔を出してみても良いのではないでしょうか。

ハッカソンまとめサイト
HackathonJP