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2019/01/30

サブスクリプションビジネスで成長するために知っておきたいこと

サブスクリプションとは、顧客ニーズに合った商品やサービスを定額で提供することを指します。 動画配信サービス「Netflix」や顧客管理システム「Salesforce」など、様々な業界でサブスクリプションビジネスが大きく成長し、拡がりを見せています。背景には、モノを所有することではなく、モノを利用することに価値を感じる人が増えたことがあります。私たちが提供しているブラウザ電話システム「CallConnect」も継続課金型のサービスです。

本記事では、サブスクリプションビジネスで長期的に成長していく上で重要となる「マーケティング」や「営業」などに関して押さえておきたいポイントをいくつかまとめました。

サブスクリプションのマーケティングや営業について

・マーケティング

これまでの物販モデルでは、1度だけ取引して終わりだったため、とにかく数を多く売ることだけを重視したマーケティング活動が一般的でした。
しかし、サブスクリプションでは継続的な関係が続くため、誤解を生むようなマーケティングメッセージを発信しないなど、信頼獲得を重視してマーケティング活動を行う必要があります。
また、SNSの発展に伴い、口コミの影響力が増しています。
そこで、企業は顧客がつい誰かに話したくなるようなストーリーを準備しておくといいでしょう。 準備しておくべきストーリーは3つあります。

  • 製品のストーリー
    (どのようにして顧客のニーズに応えるか)
  • 市場のストーリー
    (サービスを必要としているのは誰か)
  • 存在意義のストーリー
    (なぜその会社や製品が存在しているか)

そして、数字でマーケティング活動を捉えることも忘れてはなりません。サブスクリプションでは、長期的に利用してもらうことで顧客獲得にかけたコストを回収し、利益を得ることができるため、顧客獲得コストや顧客あたりの平均収益、解約率などを把握しておく必要があります。このような数字を把握しておくことで、どのくらいの費用を顧客獲得に投資できるかが判断でき、 効果を検証できます。

・価格設定

価格設定もマーケティング活動の中に含まれる大切な要素の一つです。
様々なプライシングモデルがある中で、どのモデルを選択するかは今後のビジネスの成長を決める重要な決定になるでしょう。ユーザー単位での課金なのか、使用量に応じた課金なのか。また、期間は1ヶ月単位なのか、年単位なのかということも決めなくてはなりません。いずれにしても「ユーザーが得られる価値に対して価格を設定する」ということが重要です。こうすることで、顧客の納得度も高まります。
そして、価格設定が適切かどうかを定期的に見直すといいでしょう。海外サービスでは、年に1度の料金改定も珍しくないようです。
SaaSのプライシングモデルについては、本ブログの別記事もご参照ください。

・営業

繰り返しになりますが、サブスクリプションにおいては顧客との長期的な関係を構築することが重要です。そこで、営業は顧客にとって有益な業界情報などを届けたり、製品の具体的な活用方法を伝えたり、“教える”役割を担う必要があります。
また、正しい顧客に販売するという点も忘れてはなりません。
長期的な関係を構築する上で、ニーズがマッチしない顧客に無理やり販売しても意味がありません。すぐに解約に繋がり、企業にとっても顧客にとってもアンハッピーな結果になります。製品のリリース直後にターゲットを明確にするのは難しいかもしれませんが、様々な業界にアプローチする中で、理想の顧客像を定義していくといいでしょう。
そして、できれば人的なリソースを極力割かずに販売できる仕組みも作りましょう。
セルフサーブ型とも言われますが、顧客自身が製品の使い方を理解し、営業マンを介さずに、好きなタイミングで自分で有料契約ができるようにするのです。
これによって、営業人員を増やし続けなくても、製品が売れる土台を作ることができます。結果、コスト削減にも繋がり、ビジネスの成長が加速します。 そのためには、製品をシンプルにするのは大前提として、アップグレードのフローを簡単にしたり、料金がいくらかかるのかをわかりやすくする必要があります。営業マンを介して行っていた業務を簡素化・自動化することを意識しましょう。

おわりに

今後ますます拡がりを見せていくであろうサブスクリプションビジネス。顧客を成功させることで自社も成功できるビジネスモデルと言えるでしょう。 本記事をきっかけに、顧客との長期的で良好な関係を作るために何が改善できるか、自社の取り組みや顧客との向き合い方を振り返ってみてはいかがでしょうか。

弊社でもサブスクリプションビジネスを実践していますので、私たちの具体的な取り組みなどについても別の記事でご紹介していきます。