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Twilio Signal 2017 レポート vol.2 個別セッション

2017.05.29

こんにちは、本間です。

前回の記事で、速報として Twilio Signal 2017 の新発表についてまとめました。

Twilio Signal 2017 レポート vol.1

本記事ではその第二弾として、私が参加した個別セッションの中で特に注目した内容についてシェアします。

Twilio Client の音質改善

弊社の運営する CallConnect でのお問い合わせで最も多いのが、パソコン電話 (Twilio Client) で着信が届かなかったり音質が乱れるという内容です。ほとんどの場合はユーザーの利用環境による影響で、例えばネットワークが弱い、正しいヘッドセットを利用していない、PC が低スペックなどがあります。 しかしながら原因を特定する方法は難しく、弊社サポートでも一件一件お客様の原因を特定することで対応しております。

Twilio Client での原因特定

より問題の原因を特定しやすくするために Twilio Client のいくつかのアップデートがありました。以下に示すのが、Twilio Client 1.4 から利用可能になる項目です。

  • ヘッドセット音量の表示
  • オーディオデバイスの選択
  • ネットワークアラート

ヘッドセットのマイクが正しく識別しているのかを図で表示することができます。Twilio Client 1.4 の 図のサンプルをご参照ください。ここで表示される波に変化がなければ、マイクが原因であることをユーザーにすぐに示すことが可能です。

通話中のネットワークが弱い場合にも、ブラウザ上でアラート表示が可能になりました。これで通話中にユーザーはネットワークが原因であることをすぐに把握することができます。

オーディオデバイスの選択は、例えばヘッドセットを刺しているのに PCで標準で備わっているマイクを利用してしまっているケースに対応できます。今までは Windows や Mac のオーディオ設定を編集しなければなりませんでしたが、この新機能を利用することで ブラウザ上でどのマイクデバイスを利用するか指定することができます。さらに、着信と通話の音源を切り替えることができるため、着信だけ PC 標準のスピーカーを利用するといった指定が可能になります。

Twilio 管理画面での分析

Twilio Client では、様々な通信を通って、最終的に電話網とブラウザを繋ぎます。

PC ↔︎ インターネット(ISP) ↔︎ Twilio ↔︎ キャリア ↔︎ 相手

先ほどの Twilio Client でわかる問題の原因は、”PC” と ISP の一部のみです。今回のアップデートで、それ以外の項目が原因の場合にも Twilio Client は分析ができるようになりました。これで話し相手側の電話が通話不良の原因である場合に問題を把握することが可能となりました。さらに、新機能であるオーディオトレースによって、両者の通話を図示してどちらが正しく通話できてどちらが通話できていないかも把握できます。

現在この Voice Trace 機能は Early Access Preview となっており、申請後に使える限定機能となっております。

Twilio でグローバル通話

Twilio を使えば、その時点でグローバルに通話ができる環境が整うことは以前の記事でご紹介しました。グローバルでのコールセンターを運営する上で注意すべき点を共有するセッションがありました。

特に電話番号がキーポイントとなります。電話番号はコンタクトセンターや匿名通話、マーケティングなどで幅広い応用例があります。前回の記事で国際番号が最終的に1,000種類まで行くことがアナウンスされましたが、電話番号は基本的には以下のような分類があります。

  • 地域
  • フリーコール/ダイヤル
  • 携帯番号
  • ショートコード番号

日本では 050/0800/0120 の3つをサポートしています。050は IP 電話番号、0800/0120 はフリーコール番号です。

※ 今回のアップデートで、Porting Number (所有者の登録)が可能な番号の提供が開始されました。これで 03 番号を日本でも利用できるかと期待しましたが、管理元の KDDI ウェブコミュニケーションズ社に問い合わせたところ、残念ながらそれでも役所との調整が必要なため実現が難しいそうです。今後に期待したいところです。

モダンなコンタクトセンターの構築

お客様は電話だけでないあらゆるチャネルを通した企業とコンタクトをとります。メール/SMS/チャット/ビデオ/SNS など・・。これらすべてを統合する上でキーワードとなるのが、 タスクルーターです。

ビジネスの現場では以下のようなことが求められます。

  • 統合されたカスタマイズ可能な View
  • SLA (サービスレベルアグリーメント)
  • 指標管理

これらをタスクルーターを通じて管理が可能になります。特に指標管理では新しく keen.io との Twilio 連携が発表され、簡単に指標管理をすることが可能になりました。

終わりに

他にも Twilio Video や Chat の講演など、興味深いセッションは数多くありました。今回は Twilio Voice に限定しておりますが、 Twilio は色々なコミュニケーションをより円滑にできるようさらなる進化を遂げています。

特に Amazon Alexa のセッションが多くあり、業界としての注目が伺えます。音声認識技術の発展に伴い、音声のみで操作するツールは Twilio と相性の良いもののように感じました。

Signal レポートは以上となります。今後とも Twilio 最新情報の収集を続け、お客様にとって有意義な新機能があれば進んで導入を検討していきたいと考えております。