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2019/08/07

Twilio SIGNAL Day1 レポート

こんにちは、本間です。

私は今、コミュニケーション API サービスの Twilio が年に一度開催する、 Twilio SIGNAL 2019 に参加するためサンフランシスコに滞在しております。 Twilio は、弊社が提供するブラウザ電話システム CallConnect の基幹技術の一つとなっており、毎年最新の情報がリリースされる Twilio SIGNAL に参加しています。

Twilio SIGNAL は2日間にかけて開催され、世界中からデベロッパーが集まる式典です。本記事では1日目が終わった速報レポートとして、その内容の一部をご紹介します。

CEO Jeff 氏による キーノート

まずは恒例となっている Twilio CEO の Jeff氏によるキーノートスピーチから始まりました。

まず現在の Twilio の状況が数字として挙げられていました。日本ではまだ認知が低いですが、世界中を見渡すと既に多くの方が利用されているコミュニケーションAPI であることが伺えます。

  • 600万の Twilio デベロッパーアカウント
  • 750億以上のコミュニケーションのやり取り
  • 2.8億以上の電話番号を発行

ゲストスピーカーとして、Netflix の方が紹介され話をされていました。Netflix のサポートセンターでは SMS を中心に Twilio を活用してグローバルサポートなコンタクトセンターを構築されているとのことでした。とりわけ Twilio の強みの一つである マルチチャネル(電話・SMS・メール)を組み合わせられることの利点を活用されているとのことです。

そして新機能リリースとしては大きく分けると4つ紹介がされました。それぞれ以下に説明します。

Twilio CLI

CLI(Command Line Interface) とは、開発者が利用する黒い画面です。今まで Twilio で何かデータを操作するときには 管理ページにログインしてぽちぽちクリックするか、API を通じてプログラムから呼び出す必要がありました。

今回の Twilio CLI はその中間的な存在として、開発者がより気軽に API を呼び出すことのできる仕組みとして Twilio CLI が紹介されていました。

この記事は開発者向けではないので省略しますが、確かに今まで Twilio を使った開発をする際に手間になっていた部分が解消されており、私も今後 Twilio CLI を使ってみたいと思えるリリースでした。

SendGrid 新機能

Twilio は昨年、メール受発信の API の SendGrid を買収したと大きく発表しました。今回の SIGNAL ではこの SendGrid を扱ったトピックが多く用意されていました。

セッションの中で SendGrid Automation(GA) と、 SendGrid Ads(Beta) がリリースされたとの発表がありました。 もしマーケティングキャンペーン等で SendGrid を利用されている場合には、是非調べてみてください。

Call メディアストリーム API

個人的に一番の見所が、この メディアストリーム API です。Twilio で電話をしている音声をリアルタイムで流すことのできる API です。このストリーミングを取得することで、例えば感情分析を行ったり音声を文字化したりするなどの実装が可能になります。

最終的に文字化するなどの用途で GCP や AWS の音声認識 API を使う必要は出てきます。今まで私の方でも通話の文字化に関して研究・調査してきましたが、どうしても日本語の精度や時間制限の問題等があってうまくリリースまでできませんでした。今回の メディアストリーム API でお客様にとって理想の形で音声分析ができるようになるか改めて検討できればと思っています。

Twilio Conversations

こちらが今回、唯一のサービス単位での新リリースでした。

Twilio Conversations は、SMS/WhatsApp/チャット を統合して、複数人でのチャットを実現する API です。AさんがSMSでメッセージを送ったとき、BさんはWhatsAppで受信ができ、BさんがWhatsAppから送信すると、AさんにSMSで届くといった形となります。お互いが今使っているメッセージングアプリ上でコミュニケーションを継続できるというのが利点となっています。

話を聞いた限りだと、SMS/WhatsApp/チャット の3つのみとなっており、日本でよく使われる LINE は現状は不可のようです。今後に期待です。

CEO Jeff氏より Twilio Developers としての写真一覧に私が乗っていました!

キーノート以降のセッション

午後からは7つの部屋に分かれてそれぞれでセッションが開かれており、様々なトピックで発表が行われていました。

私は主に開発者向けのセッションを聞きました。その中で現地の Twilio 開発者の方に直接質問をしたりして、理解を深めました。

私が聞いたのは以下のセッションです。細かい内容は省略しますが、最先端の開発技術について学ぶことができました。

  • Debugging Twilio
  • モダンな対話型 IVR の構築
  • RCS (Rich Communication Services)
  • Twilio Flex Demo
  • Salesforce x Twilio

終わりに

本日 Day1 が終わり、ホテルに着いたあとすぐにこの記事を書いたのでまさに速報です。

明日の Twilio SIGNAL Day2 も記事として公開できればと思ってます。引き続き Twilio の最先端を追う立場として情報発信できればと思ってますので引き続きよろしくお願いします。